自分のダメなところって、なかなか許せないですよね。
自分の嫌な面が現れると許せなくなって自分を責めたり、
ちょっと上手くいかないだけで何もできない自分にイライラしたり、
太った自分をダメだと思ったり…etc.
実は、僕も以前は上記のような感じでした。
とにかく自分が嫌いで、自分の好きな点なんか1つもありませんでした。
もし似たような悩みを抱えているなら、僕が心理学を学び、実践してみて良かった方法が、あなたの役に立てるかもしれません。
ここでは、心理学的な観点から、自分を許せない原因をはじめ、自分を許せず辛い時の対処法をご紹介するので、参考にしてみてくださいね。
自分を許せない原因は批判的な自分のせい

自分を嫌って自分を許せないとき、あなたは自分に批判的になっていませんか?
心理学の交流分析という分野では、人の自我を5つに分ける考え方があります。
- 批判的な親の自我
- 保護的な親の自我
- 大人の自我
- 自由な子ども心の自我
- 順応的な子供の自我
それぞれを簡単に説明すると、以下のような感じになります。
- 批判的な親の自我:親の批判的な姿勢が影響している自我
- 保護的な親の自我:親の優しい姿勢が影響している自我
- 大人の自我:物事を客観的に考えられる自我
- 自由な子ども心の自我:やりたいことを素直にやりたいと思える自我
- 順応的な子供の自我:周りにあわせようとする自我
あなたも、これまでを振り返ってみると、自分の中に上記のような5種類の自我があることに気づいたのではないでしょうか。
例えば、仕事や勉強をしているとき、普段は大人の自我で、冷静に物事を考えている方が多いと思います。
でも、失敗したり、上手くいかなかったりすると、自分を批判する「批判的な親の自我」が出てきて、自分を許せなくなってしまうことがよくあります。
このように、自分の中にいる「批判的な親の自我」が強く影響することで、自分の嫌なところを許せなくなってしまうことがあるんです。
ここでは、「批判的な親の自我」が影響することで、自分を許せなくなってしまうことをご紹介しました。
では、批判的な親の自我はどのようにして生まれるのか?
それが気になりますよね。
そこで次に、「批判的な親の自我」がどのようにして生まれるのかをご紹介します。
「批判的な親の自我」が生まれる2つの理由

「批判的な親の自我」は、親の影響で生まれると考えられています。
1つは遺伝的影響、もう1つは親の言動の影響です。
それぞれについて解説していきますね。
遺伝的影響
遺伝子学の研究により、さまざまな性格(優しさ・怒りやすさ・忍耐など)は、遺伝的に50%くらいの確率で影響すると考えられています。
そのため、親が自分に批判的な性格の場合、子どもも自分に批判的な性格になりやすいです。
例えば、僕の場合、母親が自分に厳しい一面があるので、その性格を受け継いで、以前は自分に厳しい性格でした。
ただ、「以前は」と言うように、性格が変わったり、自分に厳しい性格の度合いが和らいだりすることがあります。
「遺伝の影響が50%もある」と知って、絶望的に感じてしまった方もいるかもしれません。
でも、そこまで不安にならないでいただきたいのです。
というのも、遺伝率が50%もあると聞けば、影響力が強いように感じますが、遺伝だけでは性格は決まらない、と考えられているからです。
性格というのは、実際には、遺伝だけでなく、周囲の環境や状況などが複雑に影響して決まるとされています。
だからこそ、僕自身も自分に批判的な性格が変わりました。
そのため、遺伝による影響で今は自分に批判的でも、変えたり、程度をやわらげたりすることはできるので、安心してくださいね。
親の言動の影響
はじめのほうで出てきた「交流分析」では、「批判的な親の自我」は親の言動が影響したものとしています。
ただし、1つ注意点があり、ここでいう親とは、生みの親ではなく、育ての親のことです。
生みの親と、育ての親が違う方もいるかと思いますが、違う場合は育ての親の影響です。
ここでは、交流分析にならって、育ての親のことを「養育者」として進めていきますね。
子どもにとって、養育者というのは絶対的な存在に近いものになります。
養育者がダメだと言えば、ダメだと考えるしかありません。
例えば、イタズラをして親に怒られたとき、「自分がいけなかったんだ」と思ってしまうことが自然ですよね。
おそらく、親に怒られたとき、言い訳をする子どもはいても、冷静に状況を分析して親に反論する子どもはいないのではないでしょうか。
そのため、親に叱られたとき、親に叱られた自分はダメなんだ、という考えが自分の中にできてしまうことがあるんです。
そうすると、今度は自分で自分のダメなところを責めるようになり、自分を許せなくなってしまいます。
このように、子どもにとって親の言動というのは、性格に影響を強く与えると考えられています。
ちなみに、僕の例をご紹介すると、子ども時代に褒められる経験がほとんどありませんでした。
どちらかというと、1つ年上の兄と比較されて、足りないところを指摘されることが多かったです。
その結果、自分はダメなんだ…という思い込みができてしまい、自分自身を許せなくなり、どんどん嫌いになっていきました。
このように、親の言動が影響して、「批判的な親の自我」が生まれるとされています。
ここまでで、自分を嫌いになって許せなくなる原因をご紹介してきましたが、1番知りたいのは対処法ですよね。
そこで次は、僕が試してみて、良かった方法をご紹介します。
自分を許せるようになる方法

それでは、いよいよ僕が試して自分を許せるようになった方法をご紹介します!
2つあるので、両方試してみても良いですし、気になる方を試してみても大丈夫です!
それでは、解説していきますね。
- 自分で自分にポジティブなストロークを与える
- 自分を責める信念を見つけて癒す
自分で自分にポジティブなストロークを与える
1つ目は、自分で自分にポジティブなストロークを与えてあげる方法です。
これは、交流分析でおすすめしている方法です。
まずは、「ストローク」という言葉を少し解説しますね。
交流分析では、人と人との触れ合いをストロークと呼んでいて、ストロークには、物理的な触れ合いだけでなく、言葉や態度による触れ合いも含まれます。
そして、ストロークを、「ポジティブ・ネガティブ」、「無条件・限定的」の2軸で考えます。

それぞれのストロークの例としては、次のようなものがあります。
- 無条件でポジティブなストローク(愛しているよ)
- 限定的でポジティブなストローク(頑張って偉いね)
- 無条件でネガティブなストローク(無視)
- 限定的でネガティブなストローク(失敗したことを怒る)
このうち、「無条件でポジティブなストローク」を自分に与えてあげることが交流分析では大事にされています。
批判的な親の自我が強いと、自分にポジティブなストロークを与えることに抵抗があって、たとえ限定的でポジティブなストロークを与えることが難しい方もいるかもしれません。
僕もはじめは、なんだか自分を甘やかしているみたいで抵抗がありました。
でも、その抵抗は「批判的な親の自我」による影響です。
だからこそ、ポジティブなストロークを与えるときに、抵抗感があっても、「自分を責めなくてもいいんだよ」「自分を褒めて良いんだよ」という言葉を自分にかけてあげるようにしました。
あとは、この後にご紹介する方法も並行して行ったので、今では抵抗なく自分にストロークを与えることができるようになり、自分を許せるようになりました。
もし、自分に無条件でポジティブなストロークを与えるときに、どんな言葉をかければ良いかわからないときは、「ありがとう」など、自分に感謝する言葉をかけてあげてみてください。
というのも、あなたは、影響力が強い「批判的な親の自我」を内側に抱えながら、これまで生きてきたんです。
その状態で、順風満帆な人生を送るなんてすごく難しいはずです。
むしろ、辛くて苦しいことの方が圧倒的に多いはず。
僕自身が、苦しい思いをしてきたので、おそらくあなたも、同じように大変な人生を歩んできたと思います。
だからこそ、まずはそんな難易度が高い人生を歩んできた自分に、惜しみなく感謝の言葉をかけてあげてください。
これまでの人生で失敗や頑張れなかったときもあるかもしれませんが、それらも含めて、これまで生きてきた自分に感謝を伝えてあげてみてくださいね。
そうしたストロークの積み重ねで、少しずつ自分を許せるようになると思います。
ちなみに、僕は今でも、自分に感謝することをよくしています。
もし、交流分析について、さらに詳しい内容を知りたい場合は、こちらの記事でも解説しているので、気になる方は参考にしてみてくださいね。
自分を責める信念を見つけて癒す
2つ目の方法は、自分を責める信念を見つけて癒す方法です。
これは、交流分析とは違い、精神分析や認知療法の手法を利用した方法になります。
まずは、簡単に前提となる情報を解説しますね。
まず、「信念」という言葉ですが、自分の価値観とだと思っていただければ、理解しやすいと思います。
そして、人というのは、信念を通して物事を認識すると考えられています。
例えば、「自分には価値がない」という信念を持っている人は、仕事でミスがあったときに、やっぱり自分はダメだな、と考えてしまいやすいです。
でも、冷静に考えればわかりますが、仕事でミスがあったときに、一人だけに原因があることは稀です。
仕事を進めるマニュアルや社風をはじめ、その時の状況や周囲のサポートなど、さまざまな条件が重なり合ってミスが生まれるので、ミスをしたからと言って、自分がダメ、ということにはなりません。
しかし、「自分には価値がない」といった信念があると、どうしても冷静に判断する前に、自分のダメなところを批判してしまいます。
おそらく、あなたが自分を許せないときにも、何かしらの信念が影響している可能性が考えられます。
だからこそ、自分の信念を見つけて、癒すことができれば、自分を批判して許せない、という習慣を変えられる可能性があるんです。
そして、僕自身、「自分はダメだ」という信念があったことで、自分を責めてしまい許せないことが多かったですが、その信念を少しずつ癒してきたことで、今では自分を許せるようになることが格段に増えました。
信念を癒す方法については、こちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
あなたの中にある信念がわかるだけでも、心が軽くなると思うので、個人的に、かなりおすすめの対処法です。
自分を許すときのポイント

ここまでにご紹介した方法で、自分を許せるようになりました。
ただ、実践する中で、いくつかポイントもあるので、最後にご紹介しておきますね。
- ネガティブな感情に飲み込まれないようにする
- 自身の価値の投影に気を付ける
- 親への期待を捨てる
ネガティブな感情に飲み込まれないようにする
1つ目は、ネガティブな感情に飲み込まれないようにすることです。
人は、ネガティブなことへの感度が強いことがわかっています。
あなたも、一度ネガティブな気持ちになると、抜け出すまでに時間がかかることがありませんか?
僕も、落ち込むと数日から数週間は、ネガティブな気持ちになってしまうことがあります。
今でこそ、頻度は減りましたが、やはりネガティブな気持ちになると、抜け出すまでに時間がかかります。
だからこそ、できるだけネガティブな気持ちになることを避けるようにすることがポイントになります。
例えば、自分を責めそうになったら、他のことをして、自分を責めることを後回しにします。
これだけでも、ネガティブな気持ちになる頻度を減らすことができました。
そのため、あなたも自分を責めてしまうときは、一旦、他のことをやってみてください。
責めることを先延ばしにしたら、今度は自分に無条件でポジティブなストロークを与えてみることがおすすめです。
自身の価値の投影に気を付ける
対処法の2つ目でも少し触れましたが、人は自分の信念を通して世の中を認識しています。
そのため、どうしても自分の中にあるネガティブな信念を通して、物事を判断しがちです。
でも、そのことに気づくだけでも、自分を許せない苦しい状況から抜け出しやすくなります。
ここで、信念が認識に影響する例をご紹介します。
仕事で同僚に注意されたとき、信念の影響によって認識が驚くほど変わります。
- 「周りの人は信用できない」という信念の場合:
あいつは私をおとしめようとして、あんなことを言ったに違いない - 「周りの人は優しい」という信念の場合:
あの人は、私がケガをしないように正しい方法を教えてくれるなんて、なんて親切なの - 「自分には価値がない」という信念の場合:やっぱり、私なんて何をやってもだめなんだ
信念の影響によって、これくらい認識が変わることがあるんです。
信念の影響って、凄いと思いませんか?
だからこそ、自分を責めてしまっているときは、自分の中にある特定の「信念」を通して物事を認識しているだけなので、そのことに気づくことで、自分を責めることを回避しやすくなりますよ。
ちなみに、僕の例もご紹介しようかと思います。
例えば、相手にミスを指摘されて感情的になりそうなときは、
「あ、自分の中の信念が反応しているぞ、相手は敵意があるわけじゃないんだよ、相手はそういう性格だから僕以外の相手が同じことをしても、きっと同じ対応をすると思うよ」
と自分に教えてあげています。
こうすることで、自分の価値と相手の言動を切り離すことができるので、自分の価値を相手の言動に投影することを避けられるようになり、心がスーッと軽くなるんです。
もし、参考になれば試してみてくださいね。
親への期待を捨てる
最後のポイントは、親への期待を捨てることです。
少し厳しい内容になりますが、これを読んでいる方の中には、親が世間一般で言われるところの毒親、という方もいるのではないでしょうか。
子どもは、親の愛情を求めることが自然で、愛情を満たされることで、精神的にも成長することができます。
ただ、毒親と言われる親のもとで育つと、いつかは親がわかってくれる、ということを期待して、いつまでも親の愛情を求めたり、親に愛されない自分を責めたりしてしまうことがあります。
しかし、厳しい現実ですが、親の愛情を求めても、いつまでも求めるものは手に入らないと言われています。
だからこそ、親に何かを求めることや期待することをやめ、自分で自分を満たしてあげることが、ポイントになります。
そのためにも、最初の一歩として、親に何かを期待することはやめて、自分で自分を癒してあげることをしてみてください。
具体的には、対処法の1つ目でご紹介した無条件のポジティブなストロークを自分に与えることをおすすめします。
まとめ
自分が嫌いで自分を許せない、という方のために、僕の経験や心理学を学んだ知識をもとに、原因や対処法をご紹介しました。
自分を許せないとき、そこには「批判的な親の自我」が強く影響している可能性があります。
また、「批判的な親の自我」が強く出てしまうのは、そこに特定の「信念」があるからだと考えられます。
こうした影響で、僕自身が自分を嫌い、許せないことで辛い思いをしてきましたが、今では自分のダメなところも受け入れられるようになりました。
ご紹介した方法で、きっとあなたも自分を許せない性格を変えたり、程度を和らげたりすることができると思うので、ぜひ解説した対処法を試してみてくださいね。
参考資料
本記事を書くにあたり、下記の本を参考にしました。


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