自分が嫌いすぎて疲れてしまった…。
自分のことが嫌いだと、人生に疲れてしまうときがありますよね。
自分の嫌なところしか見えないと、生きている意味すらわからなくなることもあるのではないか。
かくいう僕も、少し前までは自分を責めすぎて落ち込み、魂が抜かれたような状態になることもありました。
それに、自分を責め続けるって、本当に心が苦しいですよね。
でも、そんな状況から抜け出したいと思っても、なかなか抜け出せないから困っている方が多いと思います。
そこで、僕が色んな心理学の本を勉強し、実践してみて心が楽になった方法を簡単にまとめてご紹介します!
もしあなたが、これまで自分で自分を癒そうと思っても上手くできずにいるのなら、きっと参考になると思いますよ。
自分を嫌うことに疲れたあなたを癒す前に知っておきたい2つのこと

精神的に疲れてしまったとき、自分を癒すことが大切と言われることがありますよね。
でも、自分を癒そうとしても、すぐに自分を否定してしまう。
そんな経験がありませんか?
例えば、「ゆっくり休んでいいよ」という言葉をかけても、自分の中から「もっと頑張らないと」という声が聞こえてきたり、なぜか気持ちが落ち着かなかったりすることがありませんか。
これは、昔の僕の経験でもあります。
このように、自分を癒そうと思っても上手くいかないとき、知っておいていただきたいことが2つあります。
それは、「癒そうとしても自分に邪魔されてしまう理由」と「自分を癒すことの意味」です。
これを知ったことで、僕はようやく自分を癒せるようになりました。
それでは、2つのことについて詳しく解説していきますね。
自分を癒そうとしても自分に邪魔されてしまう理由
自分を癒そうとしても、自分に邪魔されてしまう理由は、自分の中には批判的な自我があるからです。
心理学では、自我を何種類かに分ける考え方があります。
例えば、心理学の中の「交流分析」という分野では、自我を大きく分けて3つ、さらに細かく分けて5つに分類します。
<交流分析による自我の分類>
- 親の自我:(養育者(親)との関係でできる自我)
- 批判的な親の自我
- 保護的な親の自我
- 大人の自我:{物事を客観的に(大人の立場で)とらえられる自我}
- 子どもの自我(自分の子ども心が影響している自我)
- 自由な子どもの自我
- 順応的な子どもの自我
上記のように、大きく分けると「親の自我」「大人の自我」「子どもの自我」に分類でき、「親の自我」と「子どもの自我」は、さらに2つに分類します。
この中でも、自分を癒すときに邪魔をしてくるのが「批判的な親の自我」です。
批判的な親の自我は、物事を批判的にとらえる特徴があります。
この自我が強い人は、自分を癒そうとしても、邪魔されてしまうことがあります。
例えば、僕は「批判的な親の自我」が強いので、自分に「よく頑張ったね。明日の休みは楽しいことをしよう!」と言葉をかけても、「こんな自分が楽しんじゃいけない、もっと働かないと」という言葉が返ってきました。
このように自分を癒そうとしても、自分の中の「批判的な親の自我」から否定的な言葉が返ってくるからこそ、上手く癒せないことがあります。
きっと、あなたも似たような経験があるかもしれません。
でも、そんなあなたでも、僕が自分を癒せた方法なら、きっと自分を素直に癒せるはずです。
詳細は、また後で解説しますね。
次は、自分を癒すことの意味をご紹介します。
大人の自我で子どもの自我を癒す
「自分で自分を癒す」という言葉を聞くことって、けっこうありますよね。
僕も、恋愛に関する記事で、ちょくちょく紹介しています。
ただ、自分で自分を癒すことの意味を知ったのは、つい最近です。
僕が知った「自分で自分を癒す」ことの意味は、自分の中の「大人の自我」が「子どもの自我」を癒すことです。
すでにご紹介したように、人の内面的な部分は、何種類かに分けて考えることができます。
先ほどの交流分析では、5つに自我を分けていますよね。
また、心理学の中の「精神分析」では、人の心を3つに分けています。
ここで重要なのが、本当に癒すべき自分は「自分を嫌って疲れている子どもの自我」です。
そして、癒す側となるのが、自分の中の「大きくなった大人の自我」です。
そう言われても、よくわからないと思うので、具体例で解説していきますね。
あなたは、自分を嫌って疲れているときの自分と、仕事や勉強をしているときの自分に、なんとなく違いを感じませんか?
僕の場合は、自分を嫌っているときは、子どものように感情的になって、駄々をこねるような感覚があります。
一方で、仕事をしているときは、冷静に事実を認識して、着々と対処しており、対人関係でも大きな心で向き合えている感覚があります。
このように、自分の中にいる子どもの自我を、大人の自我が癒してあげることこそ、本当の意味で自分を癒すことだとわかりました。
では、どうやって癒すのか、その方法を次に解説していきます。
嫌いな自分に疲れてしまったときの癒し方

ここまでは、専門的な言葉を使って人の内面について解説してきました。
そのため、少し難しく感じた方もいると思うので、ここからは理解しやすいように、自分の内面を「子どもの自我」と「大人の自我」の2つだけに分けて説明していきますね。
それでは、自分を癒す具体的な方法を4ステップで解説していきます!
具体的に癒す方法は、次になります。
<自分を癒す4ステップ>
- 自分の自我を分ける
- 癒しが必要な自我の声を聞く
- 癒しが必要な自我に感謝する
- 癒しが必要な自我を安心させてあげる
ステップ1:自分の自我を分ける
まずは、自分の自我を分けることです。
まず、わかりやすいように、あなたの中で自分を嫌っている自我を子どもの自我とします。
そして、自分の中で物事を大きな心でとらえられる自我を大人の自我とします。
もし、大人の自我をイメージすることが難しい場合は、可愛い動物や赤ちゃんが目の前にいるところを想像してみてください。
自分を嫌っている自我と違って、大切に接してあげようと思う自我を感じられるはずです。
自分の中に、子どもの自我と大人の自我を見つけられたら、ステップ2へ進みます。
ステップ2:癒しが必要な自我の声を聞く
ステップ2は、子どもの自我の声を聞くことです。
子どもの自我の声を聞くために、次の2つの質問をしてみてください。
- どうして○○(自分を嫌う原因の言動や思考)しているの?
- もし○○(自分を嫌う原因の言動や思考)をやめたら大人の自我の私はどうなるの?
どうして○○しているの?
1つ目の質問は、自分の嫌いな言動や思考について聞きます。
具体的には、自分の行動が嫌いなときは、どうしてそういう行動をしているの?と聞いてみます。
また、自分を否定してしまう思考が嫌いなときは、どうして自分を否定しているの?と聞きます。
この質問で、自分の中の子どもの自我を深く知ることができます。
そして、自分を知るときのポイントは、子どもの自我には自分を守ろうとしていることです。
例えば、僕の場合は、人間関係で消極的な自分が嫌いでした。
そこで、どうして人間関係で消極的なの?と聞いてみました。
すると、人と関わることで傷つから、消極的になっているだよ、という答えが返ってきました。
このように、僕自身が人間関係で傷つくことから守るために、消極的になっていることがわかったんです。
もし○○をやめたら大人の自我の私はどうなるの?
続いて、子どもの自我に、今していることをやめたら、どうなるかを聞いてみます。
すると、子どもの自我が恐れていることが見えてきます。
例えば、僕の場合は、子どもの自我に消極的になることをやめたらどうなるのか聞いてみました。
すると、「もし人間関係に消極的じゃなくなったら、色んな人と関わることで怒られたり、叱られたりして傷つくよ」と返ってきました。
このことから、僕の中には、傷つくことに強い不安があることがわかりました。
ここまでわかったら、いよいよ子どもの自我を癒していきます。
ステップ3:癒しが必要な自我に感謝する
ここまでで、子どもの自我が、あなたを不安や恐怖などから守るために、自分を嫌いになるような言動や思考をとっていることがわかったと思います。
僕の場合では、傷つく恐怖から自分を守るために、人間関係に消極的になっていることがわかりました。
ステップ3では、子どもの自我を大人の自我で癒していきます。
自分を癒すポイントは、感謝です。
大人の自我から、子ども自我へ、感謝の言葉をたくさんかけてあげてください。
もし想像力が豊かな方は、頭の中で、成長した自分と子どもの自我(小さいころの自分など)をイメージして、子どもの自我をハグしてあげることもおすすめです。
ちなみに、僕の場合は、「これまで僕を守ってくれてありがとう。ずっと一人で頑張ってくれていたんだね。これまで支えてきてくれてありがとう」などと声をかけて、空想の中で大人の自分で少年の自分(子どもの自我)をハグしてあげました。
ステップ4:癒しが必要な自我を安心させてあげる
最後は、子どもの自我を安心させてあげることです。
ステップ3を行うことで、子どもの自我も少しは癒されているはずです。
それでも、やはり不安や恐怖を感じてしまうこともあります。
そこで、大きくなった大人の自我の自分から、子どもの自我に安心できる言葉をかけてあげます。
ポイントは、子どもの自我が不安や恐怖を感じなくて済むような言葉をかけてあげることです。
自分より、幼い子が目の前にいることをイメージして、安心できる言葉をかけてあげる間隔です。
例として、傷つくことを恐れていた僕は、子どもの自我に次のような言葉をかけてあげました。
「僕も大きくなったんだよ。
人と関わることが怖いかもしれないけど、僕を認めてくれる大切な人だっているんだよ。
もちろん、世の中には批判してくる人もいるけど、そんな人はほんの少し。
それに、もしそういう人と会っても、その人に問題があるんだよ。だって、そういう批判的な人は、僕じゃない人も批判するでしょ?
僕は、心も身体も成長して大人になったんだよ。今なら、人との関わりも上手く対処できるよ。
もう人を怖がらなくていいからね。」
こんな感じで、大人の自我から子どもの自我へ安心できる言葉をかけてあげてみてください。
これで、さらに心が軽くなることがありますよ。
ちなみに、ここでご紹介した方法を、さらに詳しく解説した記事もあるので、気になる方は、参考にしてみてくださいね。
自分が嫌いで疲れたときに役立つちょっとしたこと

ここまでで、自分が嫌いで疲れてしまったときの対処法をご紹介しました。
ただ、ご紹介した方法を試しても、日常の中で気持ちが苦しくなることがあるはずです。
そんなときに役立つ3つの情報をご紹介するので、参考にしてみてくださいね。
自分の気持ちを抑え込まない
1つ目は、自分の気持ちを抑え込まないことです。
人は、心理的に自分を守るための方法として、自分の気持ちを抑え込むことがあります。
例えば、親から褒められることがなく育つと、「自分はダメだ」という価値観ができあがり、新しいことをやろうと思っても、「どうせ自分なんて…」と考えて、「やってみよう」という気持ちを抑え込むことがあります。
ちなみに、上記は僕自身の経験です。
おそらく、自分に自信を持てない方は、似たような経験があるはずです。
他にも、現実から目を背けることもあります。
でも、こうした心の働きは、癒しが必要な子どもの自我による行動なんです。
だから、もし自分の気持ちを抑え込もうとしていることに気づいたら、上記でご紹介した対処法を試してみてください。
そうすることで、自分を嫌って疲れてしまう状況から抜け出しやすくなるはずです。
自分の価値を周りに投影しない
2つ目は、自分の価値を周りに投影しないことです。
自分の中の子どもの自我は、自分の価値を周りに投影してしまうことがあります。
例えば、仕事でミスを指摘されたときに、「どうせ自分はダメなんだ…」と考えてしまうことです。
このように考えてしまう方は多いと思います。
僕自身も上記のように考えてしまうことが、よくありました。
でも、冷静に考えればわかることですが、ミスは誰だってすることだし、ミスしたからといって自分のすべてがダメな訳ではありませんよね。
それに、ミスを指摘した人も、ミスをしたのが僕だから指摘したんじゃなくて、他の人が同じミスをしたって同様に指摘をするはずです。
つまり、周囲の出来事(ミスをしたこと)と、自分の価値は、本来はまったく無関係です。
だからこそ、周りの環境や周りの人の言動に自分の価値を投影しないように気を付けましょう。
もし、自分の価値を投影していることに気づいたら、これも子どもの自我によるものなので、ご紹介した対処法を試してみてくださいね。
内的価値観を大事にして何かに没頭する
最後は、内的価値観を大事にして、何かに没頭することです。
なぜなら、「内的価値観」と「没頭すること」の2つは、幸福の重要なポイントだからです。
それぞれのポイントについて解説していきます。
まず、人の価値観には、内的価値観と外的価値観があります。
外的価値観は、周りに影響された価値観のことで、例えば、お金があれば幸せになれる、といったような価値観です。
一方の内的価値観は、周りに関係なく自分の気持ちから出る気持ちのことで、例えば、「読書が好き」「料理が好き」といった感じです。
内的価値観と外的価値観の違いを簡潔に言うと、外的価値観で行動すると幸福を感じにくく、内的価値観で行動すると幸福を感じやすいことがわかっています。
そして、何かに没頭することは、ポジティブ心理学でいう持続的な幸福のポイントの1つです。
だからこそ、自分の内的価値観に沿って、何かに没頭することで幸福を感じやすくなるので、結果的に自分を嫌う苦しさから離れることにつながります。
そのため、心の中にある何かをやってみたいという思いを探し、ぜひ行動に移してみてくださいね!
まとめ
自分が嫌いで人生に疲れてしまった方のために、僕が心理学を勉強し、実践してみて良かった方法をご紹介しました。
僕は、自分が嫌いで人生に疲れてしまっとき、毎日が辛く、身体が怠く、気持ちが沈んでいました。
でも、自分の中の子どもの自我と対話し、癒してあげることで、心がスーッと軽くなったんです。
今でも、疲れてしまうことはありますが、かなり減ったし、自分を嫌い、という感覚が凄く薄れてきました。
今では、自分が好き、とまではいかないけど、嫌いじゃなくなりました。
だからこそ、昔の僕のようにあなたも自分を嫌うことに疲れてしまったら、ぜひご紹介した方法を試してみてくださいね。
参考資料
本記事を書くために参考にした本はこちらです。
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